半固体モバイルバッテリーは何が違う?エレコム EC-C61MNの重さと充電時間を、Anker Zolo・633と比べて実測

【PR】 本記事で比較に使用しているAnker Zolo Power Bankは、Anker Japan様からレビュー用にお送りいただいた製品です。

普段使っているモバイルバッテリーが「半固体」か「リチウムイオン電池」か、気にして選んでいますか?
最近は「燃えにくい」と謳う半固体や準固体のモバイルバッテリーが、売り場で目立つようになりました。

NITE(製品評価技術基盤機構)が2026年7月に公表した集計では、モバイルバッテリーの製品事故は2025年に192件で、2021年の51件から約4倍に増えています。

「半固体は燃えにくくて長持ち」という話をよく聞くので、エレコムの半固体モバイルバッテリー EC-C61MN を1台購入してみました。
2026年9月27日に、Amazonで5,949円でした。

エレコムの公式ページには、「発火しにくい高い安全性と約2000サイクルの長寿命」とあります。
ただ、安全性と寿命は、手元の1台で確かめられるものではありません。

そこで、Anker Zolo Power BankとAnker 633を測った時と同じ秤(キッチンスケール)とUSB-Cケーブル、同じ手順で、重さと、iPhone・MacBook・本体の充電にかかる時間を計測してみました。
安全性と寿命の話はメーカーの主張として理解し、実測の数字を整理して、普段使いでどう違うかを比べてみます。

知りたいのは、発火しにくさに期待して半固体を選んだ時に、使い勝手で損をしないかどうかです。

📌 3行サマリ

  • ✅ エレコムのEC-C61MNの重さは実測217.0gで、Anker Zolo(実測414.4g)の約半分だが、同じ容量のAnker 633(実測211.6g)より5.4g重い
  • ✅ iPhone 15の20%から100%までの充電は1時間44分で、Zoloの1時間41分とほぼ同じ速さ
  • ✅ 弱点はEC-C61MN本体の充電(公称の約2時間で70%まで)で、エレコムの普通の10000mAhとの価格差は約2,600円

目次

結論|iPhone用なら使い勝手は落ちない。弱点は本体の充電で、普通の10000mAhとの差は約2,600円

エレコムの半固体モバイルバッテリーEC-C61MNの正面
エレコム EC-C61MN(ミッドナイト)

手元のモバイルバッテリー3台(EC-C61MN・Zolo・633)を、同じ秤と、W数が表示されるCIOのUSB-Cケーブルで測った結果は次の通りです。
ZoloでiPhone 15を充電した時だけは、CIOのケーブルではなく、Zoloの内蔵ケーブルを使っています。

エレコム EC-C61MNAnker ZoloAnker 633
容量(ラベル)38.5Wh72Wh38.5Wh
重さ217.0g(実測)/公称約220g414.4g(実測)/公称約440g211.6g(実測)/公称約240g
iPhone 15を20%→100%にかかった時間1時間44分(EC-C61MNの残量33%減)1時間41分(Zoloの残量20%減)―
MacBook Airへの給電(ケーブルのW表示)32W(15分でMacBookが22%→36%)/公称USB-C最大35W最大61W(14分でMacBookが20%→43%)―
モバイルバッテリー本体の充電(0%から)2時間で70%(公称は約2時間で満充電)1時間15分で100%(USB-Cポート・入力最大65W)2時間42〜44分で100%(入力最大20W)

エレコムのEC-C61MNの重さはZoloの約半分で、容量もZoloの約半分です。
ただ、同じ38.5Whの633と比べると、EC-C61MNの方が5.4g重い結果でした。

EC-C61MNでiPhone 15を20%から100%まで充電する時間は、Zoloとほとんど変わりませんでした。
MacBook Airへの給電は、EC-C61MNが32Wで、61WのZoloよりゆっくりです。
EC-C61MN本体の充電は、公称の約2時間がたった時点で70%まででした。

「発火しにくい」「約2000サイクル」は、エレコムの説明です。
手元の1台で確かめられることではないので、メーカーの説明として期待する部分になります。

その期待に払う上乗せは、エレコムの普通の10000mAh(EC-C41LBK・30W)と比べて、約2,600円です。
Amazonの価格は、2026年10月5日時点でEC-C61MNが5,949円、EC-C41LBKが3,323円でした。

iPhone 15の充電にかかる時間は、Zoloと変わりませんでした。
発火しにくさに期待して半固体を選んでも、iPhone用としての使い勝手で損はしない、というのが実測からの結論です。

弱点は、EC-C61MN本体の充電に時間がかかることです。
公称の約2時間で70%までだったので、夜のうちに充電しておく使い方が向いています。


エレコム EC-C61MN/DE-C86-10000|仕様と違い

EC-C61MNの外箱
外箱
EC-C61MNの中箱と本体と付属品
中箱と付属品(ケーブルは付いていない)

エレコムには半固体のモバイルバッテリーが何機種かあり、その中で今回買った EC-C61MN と DE-C86-10000 は、公式の仕様表が同じです。
エレコム公式の仕様表とAmazonの価格を並べると、次の通りです。

項目EC-C61MN(今回の実機)DE-C86-10000
電池充電式半固体リチウムイオン電池・38.5Wh同じ
出力USB-C単独で最大35W/3ポート同時は合計最大20W同じ
本体の充電時間約2時間同じ
重さ・寸法約220g・約70×19×114.6mm同じ
繰り返し使用回数2,000回同じ
使用温度充電0〜35℃/放電−15〜45℃同じ
Health Monitorありあり
色ミッドナイト4色
付属品絶縁シールUSB-Cケーブル約0.1m+絶縁シール
価格(Amazon・2026年10月4日時点)5,949円7,346円(ホワイト)

公式の仕様表は同じで、違うのは色、付属のケーブル、価格の3つです。
EC-C61MNにはケーブルが付いていないので、USB-Cケーブルは手持ちのものを用意する必要があります。

EC-C61MNの端子側。USB-Cが2つとUSB-Aが1つ
USB-C×2(入出力)とUSB-A×1(出力)

端子は3つあります。
USB-Cが2つ(C1とC2、どちらも入力と出力)と、USB-Aが1つ(出力のみ)です。

EC-C61MNの側面のラベル。38.5WhとPSEマーク
側面のラベル(シリアル番号は隠しています)

本体のラベルには、7.7V/5000mAh/38.5Wh、USB-Cは最大35W、USB-Aは最大22.5W、3ポート同時の合計は20Wとあります。
PSEマークは丸型(○)です。

製造年月の表記は、箱と本体のどちらにもありませんでした。


実測1|EC-C61MNの重さと大きさ|217.0g

キッチンスケールに載せたEC-C61MN。217.0gの表示
秤で量ると217.0g

EC-C61MNを秤(キッチンスケール)で量ると、217.0gでした。
公称の約220gより、手元の個体は約3g軽い数字です。
Zoloを量った時と同じ秤を使っています。

Zoloは実測414.4gなので、EC-C61MNはその約半分です。
容量はEC-C61MNが38.5Wh、Zoloが72Whで、こちらも約半分になります。
Anker 633も同じ秤で量ると、211.6gでした。
633のラベルの容量も38.5Whで、EC-C61MNと同じ容量です。

同じ容量で比べると、EC-C61MNの方が5.4g重い結果です。
半固体の電池だから軽い、というわけではありませんでした。

大きさは、公式で約70×19×114.6mmです。

EC-C61MNの裏面
裏面
EC-C61MNの側面のボタン
側面のボタン

実測2|EC-C61MNでiPhone 15を充電|20%から100%まで1時間44分

条件は、EC-C61MNの残量100%、iPhone 15の残量20%から始めて、W数が表示されるCIOのケーブルで繋ぎ、15分ごとに両方の残量を撮りました。

EC-C61MNでiPhone 15の充電を始めた時の画面。iPhone 20%、EC-C61MN 100%、ケーブルの表示17W
13:15に充電開始(iPhone 20%・EC-C61MN 100%・17W)
時刻経過iPhoneEC-C61MNケーブルのW表示
13:150分20%100%17W
13:3015分46%90%13W
13:4530分67%82%10W
14:0045分81%76%6W
14:1560分90%72%4W
14:3075分95%70%2W
14:4590分97%68%2W
14:59104分100%67%1W

iPhoneが20%から100%になるまで、1時間44分でした。
iPhoneの残量は、最初の30分で67%、45分で81%まで増えました。
EC-C61MNの残量は100%から67%になり、33%減りました。

iPhone 15が100%になった時の画面。EC-C61MNは67%
14:59にiPhoneが100%(EC-C61MNは67%)

Zoloとの比較|充電にかかった時間はほぼ同じ、モバイルバッテリー側の残量の減り方は違う

Zoloで同じiPhone 15を20%から100%にした時は1時間41分で、差は3分です。
Zoloは内蔵ケーブルで、EC-C61MNはCIOのケーブルなので、条件は完全に同じではありません。

ケーブルのW表示は、iPhoneが80%を超えた辺りで6W、90%で4Wまで下がりました。
iPhone側が終盤の充電を絞っているためと考えられます。
Zoloの時も、80%を過ぎてからの残り18%に56分かかっていて、終盤がゆっくりになる動きは同じです。

モバイルバッテリー側で減った残量は、EC-C61MNが33%、Zoloが20%でした。
それぞれの本体に表示される残量の%から計算した目安では、EC-C61MNは38.5Whの33%で約12.7Wh、Zoloは72Whの20%で約14.4Whです。
モバイルバッテリーから出ていった電気の量は、どちらも同じくらいの規模でした。

iPhone 15が100%になった時点で、Anker Zoloの残量は80%
ZoloでiPhone 15を100%にした時、Zoloの残量は80%(20%減)

つまり容量が約半分のEC-C61MNでも、iPhone 15を1回充電する時間はZoloと変わりませんでした。
違いは、1回充電した時に、モバイルバッテリー側の残量が何%減るかです。

1台で1回ずつ測った結果なので、「iPhoneを何回充電できるか」は本記事では計算しません。
1回の充電で、EC-C61MNの残量が33%減った、という記録です。

▶ 「Anker Zolo 87Wレビュー|従来の87Wモデルとの違いは?MacBook Airに61Wで給電した実測」


実測3|EC-C61MNでMacBook Airを充電|ケーブルのW表示は32W

条件は、Zoloを測った時と同じにしました。
MacBook Air 13インチ(M4、2025)を残量20%前後で蓋を閉じてスリープにし、残量100%のEC-C61MNからUSB-Cで給電して、始めた時と15分後に、ケーブルのW表示と、MacBookとEC-C61MNの残量を撮りました。

EC-C61MNのUSB-C出力は、公称で最大35Wです。
Zoloは実測で最大61Wでした。

EC-C61MNからMacBook Airに給電を始めた時。ケーブルの表示32W
17:30に給電開始(MacBook 22%・EC-C61MN 100%・32W)

ケーブルのW表示は、給電を始めた直後で32Wでした。
15分後、MacBookは22%から36%に、EC-C61MNは100%から77%になりました。
ケーブルのW表示は、15分後も32Wのままでした。

開始15分後
MacBook Air22%36%
EC-C61MN100%77%
ケーブルのW表示32W32W
15分後のEC-C61MN。残量77%、ケーブルの表示32W
17:45(EC-C61MN 77%・32W)

MacBook Airの電池は、Apple公式で53.8Whです。
EC-C61MNの容量は38.5Whなので、MacBook Airの電池より小さい容量です。

EC-C61MNは、公称の最大35Wに近い32Wで、15分の間同じ数字のまま給電を続けました。
Zoloは61Wで、MacBookを14分で20%から43%まで、46分で80%まで充電しています。

増えたMacBookの残量は、EC-C61MNが15分で14%、Zoloが14分で23%です。
EC-C61MNの残量は、この15分で23%減りました。
EC-C61MNに表示される残量の%から計算した目安では、38.5Whの23%で約8.9Whです。

EC-C61MNでもMacBookは充電できますが、W数も、短い時間で入った量も、Zoloの方が上でした。

EC-C61MNでMacBookを充電するのは、出先で少し足したい時の使い方になります。


実測4|EC-C61MN本体の充電|公称の約2時間で70%

EC-C61MN本体を、残量0%から充電しました。
充電元はAnker Nano Power Stripで、W数が表示されるCIOのケーブルを使い、30分ごとにEC-C61MNの残量とケーブルのW表示を撮っています。

Zoloを測った時と同じ充電元です。

EC-C61MN本体の充電を0%から始めた時。ケーブルの表示32W
22:05に充電開始(EC-C61MN 0%・32W)
経過時刻EC-C61MNの残量ケーブルのW表示
0分22:050%32W
30分22:3530%20W
60分23:0548%10W
90分23:3559%10W
120分0:0570%10W
充電を始めて2時間後のEC-C61MN。残量70%、ケーブルの表示10W
0:05(2時間後)でEC-C61MN 70%・10W

EC-C61MNの公称の充電時間は約2時間です。
その約2時間がたった0:05の時点で、EC-C61MNの残量は70%でした。
ケーブルのW表示は、最初の30分で32Wから20Wに下がり、1時間がたった時点で10Wになって、そのあとは10Wのままでした。

入力の上限は、EC-C61MNがUSB-Cで最大35W、Zoloが最大65Wです。
Zoloは同じ充電元とUSB-Cポートで、1時間15分で満充電になりました。
Anker 633は、同じ充電元で、空から満充電まで2時間42〜44分でした(633の入力は最大20W)。

EC-C61MNは、入力の上限が35Wと633より高いのに、1時間を過ぎてからは10Wで充電が進みました。
10Wのペース(30分で11%前後)が続くなら、残りの30%にはさらに1時間20分ほどかかる計算です。
なぜ10Wまで下がったのかは、今回の測定からは分かりません。

短い時間で充電するなら、EC-C61MN本体は、最初の30分で30%、1時間で48%が目安です。
出かける前の30分ほどで、たくさん充電したい使い方には向いていません。


Health Monitor|公称2,000回なのに、約501回で橙になる

開封直後のEC-C61MNの残量表示。79%
開封直後の残量表示(79%)

EC-C61MNの本体には、Health Monitorという表示があります。
充放電の回数を本体が数えて、本体の表示部の色で知らせる機能です。

EC-C61MNの説明書
付属の説明書

付属の説明書の内容は、次の通りです。
エレコム公式のDE-C86-10000のページとも一致していました。

回数表示
約250回まで消灯
約251〜500回青
約501回から橙

約501回からの橙は、DE-C86-10000の公式ページで「買い替えをご検討ください」と説明されている表示です。
買ったばかりの僕の個体は、今は消灯しています。

エレコムは1サイクルを、充電した量の合計が100%になったら1回、と図で説明しています。
50%と30%と20%を充電したら、合わせて1サイクルです。

一方で、同じ製品の公称の繰り返し使用回数は2,000回です。
エレコムは、液体の電解質を使う従来のモバイルバッテリーを約500回とし、その約4倍と説明しています。
容量を何%保った回数なのかは、エレコムの公式ページを確認した範囲では書かれていませんでした。

公称で2,000回使えるとしている製品に、約501回から「買い替えをご検討ください」の橙になる表示が載っている、ということです。
公式ページには、この2つの数字の関係の説明は見当たりませんでした。
「◯回」という数字に定義が添えられていない問題は、寿命の記事で詳しくまとめています。

▶ 「モバイルバッテリーは何年で買い替えるか|「300〜500回」の根拠と、寿命の見分け方」


「半固体」の読み方|公的な定義はなく、呼び方もメーカーで違う

「半固体」「準固体」という呼び方の公的な定義は、見当たりません。
製品評価技術基盤機構(NITE)や経済産業省、消費者庁、国民生活センターなどのサイトを調べた範囲では、定義を示した資料は見つかりませんでした。

半固体の製品を出しているメーカー自身も、そう書いています。
CIOは公式ニュースで「2025年11月現在において、公的規格はもとより、業界として統一された定義も存在していない状況です」と書いています。
オウルテックの公式コラムには「現時点では、名称や分類に明確な規格や定義はありません」とあります。

エレコムの言い方は「発火しにくい」

EC-C61MNの公式ページの見出しは、「発火しにくい高い安全性と約2000サイクルの長寿命」です。
特長の欄には「電解液のゲル化により液漏れを防ぎ、可燃性有機電解液の使用量を低減することで、内部短絡時の可燃性ガスの発生・放出を抑制」とあります。

エレコムが使っている言葉は「発火しにくい」で、「燃えない」とは書いていません。
準拠している規格は、JIS C 62133-2:2020とJIS C 8715-2:2024です。

エレコムが半固体電池を採用したあと、釘を刺す試験で従来品と明確な差が出ず、発売を延期して設計をやり直した経緯は、寿命の記事で紹介しています。

他のメーカーは、何と言っているか

他のメーカーの公式の説明を並べると、次の通りです(2026年10月時点)。

会社と製品呼び方電解液公称の回数安全性の言い方
エレコム EC-C61MN半固体可燃性有機電解液の使用量を低減約2,000回(従来の約500回の約4倍)発火しにくい
ドコモ 準固体モバイルバッテリー01M準固体液体含有量 約7%約2,000回(自社ポケットチャージャー07Mの約2倍)液漏れや気化がより発生しづらく、過剰な発熱を起こしにくい設計
CIO SMARTCOBY半固体系(自社の定義)10%以下SMARTCOBY SLIMⅡ Wireless2.0 SS5Kの仕様表で約500回燃えにくい半固体系バッテリーセル
マクセル MPC-CSSB5000/MPC-CSSB10000半固体従来製品比 約50%削減約2,000回(自社MPC-C6601の約2倍)釘刺し試験で発煙や発火などが発生しないことを確認。ただし「保証するものではありません」
山善準固体1%以下約1,000回(30W充電と35W放電の条件)釘刺しや切断などの試験で発火しにくい。膨張7%以下
TORRAS MiniMag Pro半固体記載なし記載なし釘刺し試験で「発火・膨張を起こさない」

呼び方は、エレコム、CIO、マクセル、TORRASが「半固体」、ドコモと山善が「準固体」です。
電解液の量も、回数を比べている相手と条件も、各社で違います。
そのため、数字の大小で製品の優劣は決められません。

CIOは同じ公式ニュースで、「『半固体=安全』といった単純な解釈は、かえって誤った判断につながりかねない」とも書いています。
オウルテックのコラムには、「あくまで『燃えにくい』だけであり『絶対に燃えない!』ということではありません」とあります。

半固体の製品を選ぶ時は、呼び方より、そのメーカーが何を確かめたと書いているかを読むのが確実です。

▶ 「モバイルバッテリーは何年で買い替えるか|「300〜500回」の根拠と、寿命の見分け方」


Ankerが半固体を採用しない理由

比較に使ったZoloのメーカー、Ankerは、半固体などの代替素材を採用しない理由を公式のコラム(2026年8月31日)で説明しています。

Anker Zolo Power Bank(87W)の本体
比較に使ったAnker Zolo Power Bank

コラムの見出しは「なぜAnkerは、これらの代替素材を採用しないのか?」です。
半固体をナトリウムイオン電池と並べて挙げ、理由を3つ示しています。

  1. 実証実験の蓄積
  2. 使用環境と廃棄ルール
  3. サイズと重さ

Ankerは代わりに、Neo Lithium-ion Battery(NLB)という電池を2026年5月27日に発表しています。
バッテリーセル自体も代替素材も含めた選択肢から検討した結果で、第三者機関の釘刺し試験に100%適合した(GB 47372-2026)と説明しています。

そのNLBを積んだ製品の1つが、Anker Nano Power Bank(MagGo, Plus)です。
容量は10000mAh、USB-Cは最大30W、マグネット式のワイヤレス充電は最大15Wと、Ankerは公表しています。
Amazonプライム感謝祭(10月13日〜19日)では、20%OFFの9,590円になるとAnker Japanが発表しています(2026年10月7日)。

エレコムは半固体を選び、Ankerは別の電池を選びました。

どちらも、安全性を高める方法として自社の選択を説明しています。


飛行機のルールは半固体も同じ|EC-C61MNのラベルは38.5Wh

半固体だから飛行機で有利、ということはありません。
国土交通省のルールは電池の容量(Wh)と個数で決まっていて、電池の種類による例外は、2026年4月14日の発表と別紙の資料には書かれていません。

2026年4月24日からのルールは、次の4つが中心です。

  • 160Wh以下のモバイルバッテリーは、1人2個まで機内に持ち込める
  • 預け入れの荷物には入れられない
  • 機内でモバイルバッテリーに充電しない
  • 機内でモバイルバッテリーから機器に充電しない

EC-C61MNのラベルは38.5Whで、160Wh以下に収まります。
罰則の範囲や航空会社ごとの違いは、機内持ち込みの記事でまとめています。

エレコム EC-C61MNの側面のラベル。Capacity 7.7V/5000mAh 38.5Wh
EC-C61MNのラベル。38.5Whで、160Wh以下(シリアル番号は隠しています)

▶ 「モバイルバッテリーの機内持ち込み|罰則があるのはどれ?2026年の新ルールと航空会社10社の違い」


エレコム EC-C61MNがおすすめな人/おすすめしない人

✅ おすすめ❌ おすすめしない
発火しにくさに期待しつつ、iPhone用の使い勝手は落としたくない人MacBookにも速く充電したい人(実測32W・Zoloは61W)
Zoloのような大容量より軽さを取りたい人(実測217.0g)出かける前の短い時間で、本体を満充電にしたい人(1時間で48%)
夜のうちに本体を充電しておける人(2時間で70%)とにかく軽いものが欲しい人(同じ容量の633は実測211.6g)
充放電の回数の目安を、本体の表示で見たい人(Health Monitor)「燃えない」電池を探している人(エレコムの説明は「発火しにくい」)
手持ちのUSB-Cケーブルで足りる人(EC-C61MNはケーブルなし)3台を同時に速く充電したい人(3ポート同時は合計最大20W)

MacBookにも使いたい人や、本体を速く充電したい人には、MacBook Airに最大61Wで給電できて、本体も1時間15分で満充電になったAnker Zoloの方が合います。

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iPhoneの背面に貼り付けて使いたい人には、Anker 633の後継のAnker MagGo Power Bank(10000mAh)があります。

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よくある質問(FAQ)

▼Q. 半固体のモバイルバッテリーは燃えない?
A. エレコムは「燃えない」とは書いていません。 エレコムの公式の言い方は「発火しにくい」です。オウルテックも「あくまで『燃えにくい』だけであり『絶対に燃えない!』ということではありません」と書いています。
▼Q. 2,000回使えるってこと?
A. 公称の繰り返し使用回数は2,000回です。 エレコムは従来の約500回の約4倍と説明していますが、容量を何%保った回数なのかは、公式ページを確認した範囲では書かれていませんでした。同じ製品のHealth Monitorは、約501回から橙になります。
▼Q. EC-C61MNとDE-C86-10000の違いは?
A. 公式の仕様表は同じで、違うのは色、付属のケーブル、価格です。 EC-C61MNはミッドナイトの1色で、ケーブルは付いていません。DE-C86-10000は4色で、約0.1mのUSB-Cケーブルが付きます。
▼Q. iPhone 15を1回充電すると、EC-C61MNの残量はどのくらい減る?
A. 僕の測定では、20%から100%までの1回で、EC-C61MNの残量が100%から67%になりました。 時間は1時間44分で、Zoloの1時間41分とほぼ同じでした。1回の測定なので、目安として見てください。
▼Q. MacBookは充電できる?
A. 充電できます。 僕の測定では、給電は32Wで、15分でMacBook Airが22%から36%になりました(Zoloは61Wで、14分で20%から43%)。USB-C出力は公称で最大35Wです。容量は38.5Whで、MacBook Air(Apple公式で53.8Wh)の電池より小さい容量です。
▼Q. EC-C61MN本体の充電にかかる時間は?
A. 僕の測定では、公称の約2時間がたった時点で70%でした。 Anker Nano Power StripとCIOのケーブルで、0%から充電しました。ケーブルのW表示は32Wから始まり、1時間がたった時点で10Wまで下がって、そのあとは10Wのままでした。
▼Q. 飛行機に持ち込める?
A. 持ち込めます。 ラベルは38.5Whで、160Wh以下のモバイルバッテリーは1人2個まで機内に持ち込めます。預け入れはできません。半固体だからといって、ルールの例外は書かれていません。

まとめ|発火しにくさはメーカーの説明に期待し、使い勝手は実測で選ぶ

最後に、EC-C61MNを実測して分かったことと、選ぶ時の考え方をまとめます。

左からエレコム EC-C61MN、Anker Zolo、Anker 633を並べた様子
左からEC-C61MN(217.0g)、Zolo(414.4g)、Anker 633(211.6g)

エレコムのEC-C61MNは、Zoloの約半分の重さで、iPhone 15をZoloと同じくらいの時間で充電できました。
ただし、同じ38.5WhのAnker 633よりは5.4g重い結果でした。
MacBook Airへの給電は32Wで、Zoloの61Wよりゆっくりで、EC-C61MN本体の充電は、公称の約2時間がたった時点で70%まででした。
手元で確かめられたのは、この4つです。

安全性は、エレコムの説明では、電解液をゲル状にして発火しにくくする工夫をした製品です。
ただ、その効き目を、手元の1台で確かめることはできません。
「半固体」には公的な定義が見当たらず、呼び方も中身もメーカーで違います。

発火しにくさに期待して半固体を選んでも、iPhone用としての使い勝手は落ちません。
普通の10000mAhより約2,600円高い分を、その期待に払えるかどうかが、選ぶ時の決め手です。

モバイルバッテリーの寿命と買い替えの目安は寿命の記事、飛行機のルールは機内持ち込みの記事にまとめています。
比較に使ったZoloとAnker 633の実測は、それぞれのレビューをご覧ください。

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💼 ノートPCを持ち歩くなら

普段使っている鞄の中でどう守るかは、ケースで決まります。5年使ったPCケースの経年と、廃盤になった初代から後継への買い替え判断です。

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社会人13年目のマーケター。10年超のキャリアでたどり着いた、働く精度を劇的に変える「本物」だけを厳選して紹介します。単なるガジェット好きではなく、ビジネスの現場で「勝てる装備」を追求する視点でレビューするメディアです。▶ 運営者情報・レビュー方針

🎒 通勤の鞄を長く使うなら

5年使うと、生地よりも先に金具やコーティングが答えを出します。経年の実物と、撥水を復活させた実証、廃盤になったA4 LINERの後継選びまでまとめています。

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